← ブログ一覧アタリスタ ブログ
2026年8月25日

オープン懸賞とは?景品の上限がない理由とクローズド懸賞との違い

オープン懸賞とは、商品の購入や来店といった取引を条件とせず、誰でも自由に応募できる懸賞のことです。景品表示法(景表法)上「取引に付随」していないため景品類に当たらず、景品の金額に上限規制がかかりません。Xのフォロー&リポストキャンペーンの多くは、このオープン懸賞として設計されています。

この記事では、オープン懸賞の定義とクローズド懸賞との違いを比較表で整理したうえで、上限規制がなぜ・いつ撤廃されたのかを消費者庁の情報にもとづいて解説します。さらに「自社のXキャンペーンはオープン懸賞に当たるのか」を判定する具体的な基準と、実施時に見落としやすい注意点までまとめました。

なお本記事は一般的な情報提供であり、法的助言ではありません。個別のキャンペーンの適法性については、必ず自社の法務部門や弁護士にご確認ください。

オープン懸賞とは

オープン懸賞とは、商品の購入・サービスの利用・来店などの取引をいっさい条件とせず、誰でも参加できる懸賞企画のことです。たとえば「公式アカウントをフォローして対象ポストをリポストすれば応募完了」「指定ハッシュタグを付けて自由に投稿すれば応募完了」といったXキャンペーンは、購入や来店を挟まないためオープン懸賞に当たります。

景品表示法上の景品規制は、景品類が「顧客誘引性」「事業者性」「取引付随性」の3要件をすべて満たす場合に適用されます。オープン懸賞はこのうち取引付随性を欠くため景品類に当たらず、景品規制(金額上限)の対象外となります。

オープン懸賞とクローズド懸賞の違い(比較表)

懸賞は応募条件に取引が付随するかどうかで、オープン懸賞とクローズド懸賞に大きく分かれます。まず全体像を比較表で確認してください。

項目

オープン懸賞

クローズド懸賞

応募条件

購入・来店不要。誰でも応募可

商品購入・サービス利用・来店が条件

景品表示法の適用

景品規制の対象外

景品規制の対象(一般懸賞・共同懸賞)

景品の最高額

上限規制なし

取引価額に応じて上限あり(最大10万円、共同懸賞は30万円)

景品の総額

上限規制なし

売上予定総額の2%(共同懸賞は3%)以内

代表的な応募方法

SNSのフォロー&リポスト、ハッシュタグ投稿、無料会員登録

レシート応募、シリアルコード応募、店頭応募

向いている目的

認知拡大・フォロワー獲得

購買促進・来店促進

クローズド懸賞の限度額や具体的な区分については、クローズド懸賞とは何かで詳しく解説しています。購入を応募条件にする代表例であるマストバイキャンペーンについては、マストバイキャンペーンとはもあわせてご覧ください。

上限規制が撤廃された経緯

オープン懸賞には、かつて景品の上限額に関する運用上の目安がありました。しかし平成18年(2006年)4月に規制が撤廃され、現在は具体的な上限額の定めがありません。消費者庁は次のとおり説明しています。

オープン懸賞で提供できる金品等の最高額は、従来1,000万円とされていましたが、平成18年4月に規制が撤廃され、現在では、提供できる金品等に具体的な上限額の定めはありません。

出典:消費者庁「景品規制の概要

撤廃の背景には、オープン懸賞は取引に付随しないため、過大な景品によって消費者が不利益な取引をするリスクがそもそも小さいという考え方があります。クローズド懸賞のように「購入させるための誘引」として機能しにくいことが、規制対象外とされている理由です。

ただし、Web上には撤廃前の「上限1,000万円」という古い情報がそのまま残っている解説記事も少なくありません。オープン懸賞の企画時には、必ず最新の消費者庁の情報を確認してください。

Xキャンペーンはオープン懸賞・クローズド懸賞のどちらに該当するか

SNS担当者が最も判断に迷うのがこの論点です。判断の軸は「応募しようとする人が商品・サービスを購入することにつながる蓋然性が高いかどうか」であり、消費者庁も名目ではなく客観的な事実によって判断されるとしています。代表的な応募条件の判定は次のとおりです。

応募条件

判定

公式アカウントをフォロー+対象ポストをリポスト

オープン懸賞

指定ハッシュタグを付けて自由に投稿

オープン懸賞

無料の会員登録・メルマガ登録で応募

オープン懸賞

購入レシート画像を投稿して応募

クローズド懸賞(一般懸賞)

商品パッケージのシリアルコードを入力して応募

クローズド懸賞(一般懸賞)

「購入者は当選確率2倍」と告知

クローズド懸賞に傾く

応募条件パターン別の判定10例と、実務で見落とされやすい落とし穴(当選確率アップの設計、応募動線の一部有料化、告知媒体が店頭に限られるケースなど)は、懸賞の景品表示法上限額の解説記事で網羅的に整理しています。フォロー&リポストキャンペーンの具体的な進め方はフォロー&リポストキャンペーンのやり方を参照してください。

オープン懸賞を実施するときの注意点

金額の上限規制がないからといって、何をしてもよいわけではありません。実施前に次の点を確認してください。

  1. 購入・来店を条件に加えていないか:「購入者は当選確率が上がる」など、購入を有利に扱う条件を1つでも加えると、取引付随性が生じてクローズド懸賞に該当する可能性があります
  2. 告知経路が特定の顧客に限られていないか:店頭POPや商品パッケージのみで告知すると、来店者・購入者を主たる対象とする提供と評価されやすくなります。SNS上で誰でも知り得る告知経路を用意してください
  3. 当選者数や条件を偽って告知していないか:金額規制の対象外でも、実際と異なる当選確率・当選者数を表示すれば、景品表示法の表示規制(優良誤認・有利誤認)の問題になります
  4. 異なる種類の符票を集めさせる設計になっていないか:いわゆる「カード合わせ」に該当する企画は、取引付随性の有無にかかわらず禁止されています
  5. 応募規約に当選者数・応募期間・当選連絡方法を明記しているか:オープン懸賞でも応募規約の整備は必須です。ひな形はXキャンペーン応募規約のひな形を参照してください

オープン懸賞で景品表示法に違反した場合

金額の上限規制がないオープン懸賞でも、景品表示法そのものの規制対象外というわけではありません。実際には取引に付随しているのに「オープン懸賞」と称して高額景品を提供した場合や、当選確率・当選者数について実際と異なる表示をした場合は、景品表示法違反として消費者庁または都道府県による調査・行政指導の対象になり得ます。是正されない場合は措置命令が出され、事業者名とともに公表されます。

特に注意したいのは、キャンペーン開始後に「購入者は当選確率が上がる」といった条件を追加してしまうケースです。企画段階ではオープン懸賞として設計していても、運用の途中で取引付随性が生じれば、その時点からクローズド懸賞としての限度額規制が適用されます。応募条件を変更する際は、都度オープン懸賞の要件を満たしているか確認してください。

よくある質問

Q. オープン懸賞なら景品はいくらでも高額にできますか?

景品表示法上の金額上限はないため、10万円を超える高額な景品を提供することも可能です。ただし高額景品は応募動機が景品目的に偏りやすく、キャンペーン終了後のフォロー解除率が上がる傾向があります。上限規制がないことと、マーケティング上の最適解であることは別問題として考えてください。

Q. オープン懸賞と一般懸賞はどう見分ければよいですか?

応募条件に商品購入・サービス利用・来店などの取引が含まれているかどうかで判断します。取引を条件としていなければオープン懸賞、取引を条件としていれば一般懸賞(クローズド懸賞)です。詳しい判定基準はクローズド懸賞とはで解説しています。

Q. インスタントウィン形式でもオープン懸賞になりますか?

抽選結果が即時にわかるインスタントウィン形式であっても、判断の枠組みは同じです。応募に取引が付随していなければオープン懸賞、購入や来店が条件ならクローズド懸賞として限度額が適用されます。実施形式ではなく応募条件で判断される点は変わりません。

Q. 応募者全員にプレゼントを配る場合もオープン懸賞ですか?

抽選を伴わず、条件を満たした人全員に景品を提供する方式は「総付景品」と呼ばれ、懸賞(オープン懸賞・クローズド懸賞)とは別の区分で上限額が定められています。詳しくは総付景品とは何か・上限額で解説しています。

Q. オープン懸賞の実施に景品表示法上の届出は必要ですか?

景品表示法には事前の届出制度はありません。ただし、応募規約の整備や、応募条件が取引付随性を持たないことの確認は、実施前に社内で行っておく必要があります。

Q. 複数の企業が共同でオープン懸賞を実施することはできますか?

できます。オープン懸賞は取引付随性がない前提のため、共同懸賞のような実施主体の要件は課されません。ただし複数企業が景品を共同提供する場合は、告知内容から各社の役割や景品の帰属が明確にわかるよう応募規約に記載しておくとトラブルを防げます。

オープン懸賞の自由度を、次の成果につなげる設計へ

オープン懸賞は金額の上限規制がない分、参加のハードルを下げやすい一方、「誰でも参加できる」設計は景品目当てのフォロワー獲得で終わりやすいという別の課題があります。応募後の導線をどう設計するかが、実務上の本当の勝負どころです。

アタリスタは、X(Twitter)のフォロー&リポストキャンペーンを自動化できるインスタントウィン抽選ツールです。応募収集から公平な自動抽選、シリアルコード発行までを自動化し、当選結果の確認をアプリや店頭に設定できるため、フォロワー獲得で終わらせずアプリダウンロードや来店につなげられます。

  • 1回¥29,800からのスポットプランで小さく試せる
  • 設定作業は運用代行込み。担当者の手間はほぼゼロ
  • 自社検証では参加14,374件・フォロワー+10,390を実測

→ アタリスタの詳細・料金を見る

← ブログ一覧に戻る